オルゴールで癒される/こころに効く音〈3〉
体で聞く ハイパーソニック・サウンド

「こころに効く音」の第3回。これまでは耳に聞こえる範囲の音で、それがもたらすメンタルヘルスの作用を見てきました。対して今回は「聞こえない音」。オルゴールの音色には癒し効果のあることが実証されていて、そこに「聞こえない音」が大きな役割を果たしているのです。
私たちの耳が聞き取れるのは20〜2万ヘルツの間の音とされています。可聴域と呼れるこの範囲を下回る音(=超低周波音)や上限を超える音(=超高周波音、超音波)は、人間の耳で「聞く」ことはできません。しかし体の表面や脳で「感じ」られるといわれています。
このうち2万ヘルツを超える超高周波音(=ハイパーソニック・サウンド)は、体の表面から伝わって脳機能を活性化させ、ストレスの軽減、心地よさの増大、免疫力や認知機能の向上といった効果をもたらします。これらの効果を「ハイパーソニック・エフェクト」と呼んでいます。
オルゴールは人間の可聴域をはるかに超える幅広い周波数の音を奏でられる自動演奏器具です。種類によっては3〜10万ヘルツの音を含んでいます。耳で捉えられるメロディの外側でハイパーソニック・サウンドが癒しの音階を刻んでいるといえるでしょう。特に72弁以上のオルゴールは、さまざまな周波数の音域をバランスよく奏でられるといいます。オルゴールの音源となるくし歯状につくられた弁の数は、一般的な18弁から100弁を超えるものまで各種あって、その数が多いほど音楽性が豊かになります。
ハイパーソニック・サウンドはオルゴールだけでなく森林など豊かな自然の中にあるほか琵琶、尺八、チェンバロの音、民族合唱にも含まれます。含まれないのは都市環境音やピアノなど近現代西欧楽器音。CDなどのデジタル音声も多くはこの周波数帯をカットしています。
オルゴールの癒し効果がわかったところで、次にその音色に触れるときには、体が感じるハイパーソニック・エフェクトに注意を傾けてみましょう。




























































