環境省 気候変動影響評価報告書
将来ではなくすでに顕在化
環境省は2026年2月、気候変動適応法に基づき関連する影響を評価した報告書を公表した。示された報告内容は、政策の指針である気候変動適応計画の今後の見直し作業に利用される。
農林水産、水、生態系、自然災害、健康、産業、生活といった7分野・80項目について重大性、緊急性、確信度の観点から総合的に分析。気候変動の影響は将来の懸念ではなく、すでに顕在化していると結論づけている。
重大性の指標は「現状(約1℃上昇)」「約1.5~2℃上昇時」「約3~4℃上昇時」の3段階に分け評価。最も温度上昇の低い現状の条件下でも、「特に重大な影響」のレベル3に該当したのは80項目のうち23(29%)を数え、レベル2「重大な影響」も29(36%)だった。レベル3に含まれる項目は、水稲の品質劣化、洪水の頻発、熱中症の増加など。
温暖化が最も進む「約3~4℃上昇時」の想定ではレベル2以上が72項目(90%)になり、そのうち50項目(63%)がレベル3と評価されている。また各項目には、特に影響を受ける地域・対象、適応策とその効果に関する知見も加えた。
気候変動の影響 重大性評価の割合
※約1℃上昇する現状の条件下

※「気候変動影響評価報告書」(環境省)をもとに作成。
顕在化する気候変動の影響に対して、被害の回避や軽減に取り組む適応策を進めるため2018年に制定された法律。2023年には熱中症対策を盛り込む改正がなされた。国に対して、その影響をおおむね5年ごとに評価してまとめ、結果をもとに気候変動適応計画を策定するよう定めている。自治体に対しても地域ごとの計画策定を努力義務として位置づけた。
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※本記事は環境市場新聞85号(1面)記事を掲載しています。



























































